中途覚醒のツボ療法

加齢とともに夜中に目が覚め、なかなか眠れないということが増えてきます。

東洋医学ではこの状態を「陰」が盛んでないと捉えます。眠るには「陰」の力が必要です。その力が衰えてきます。その背景には昼の「陽」の力が衰え、その反動で「陰」も衰え、夜になって完全にリラックスできていないことが挙げられます。あるドクターの著書に次のような文言があります。

「リタイア組は、仕事を辞めてこれといった趣味もないと、日中、交感神経が上がらず、夜になっても副交感神経も低いまま、睡眠の質も下がって良く眠れず、…」

 

このようなときにツボ療法はなかなかの効果を発揮します。夜中に目が覚めてしまっても、またすぐに眠りに入れます。

 

治療法の「不眠症」ページをベースに、本ページではそのコツを記述します。

 

・ツボをやさしく押さえてください。

・寝る1時間前にツボ押しをします。

・できましたら、ご家族が施術をしてください。

・施術時間は10分弱です。

①まず、頭のツボからです。「百会」、「四神聡」と押さえます。各ツボ5秒ぐらいです。

②督脈(頭の正中線)、膀胱経(頭の正中線から指二本横)、胆経(前頭部眉毛中央を上がった線及びその外側の線)という経絡、合計4本の線を前髪際指2本下から前髪際を経て頭頂まで押します。

ツボは経絡上の定められた位置にあるわけですが、本ページでは経絡上を2cmぐらい間隔を空けて押します。できればくぼんでいるところを探してください。

③次に後頭部に移り、「安眠」、外後頭隆起の上の線(1本)、下の線(2本)を横に中心部から乳様突起までやわらかく押し揉みます。

④耳の「神門」

⑤次に手に移ります。「労宮」、「内関」、最後が手の「神門」です。

 

《参考文献》

・根来秀行(2016)『「毛細血管」は増やすが勝ち!』集英社.