運転免許更新期間の満了する日が75歳以上になる場合、免許を更新するためには「認知機能検査」があり、それに合格する必要があります。
具体的な検査は次の通りです。
16種類の動物、電気製品、乗り物等の絵が示され、それを記憶をし、別のテスト後、絵の対象物を筆記するというものです。警察庁、各県警のホームページに16種類×4セットの絵が公開されています。本番の時はどのセットが出題されるかはわかりません。あらかじめ覚えるとしたら、合計で64枚、セットごとに覚えておく必要があります。
私にも通知が来て、認知機能検査を受けなければなりません。
私自身、加齢とともに記憶力が衰えていることが実感しており、金輪際記憶力を試すテストは勘弁してという感じですが、この際だから自分の記憶力がどこまで衰えているか、衰えをどうカバーするか探るべく4セットを覚えることにしました。
以下、4セットの中からCパターンを例に自分の記憶力の衰え、自分なりに工夫した覚え方等について記述します。
1. Cパターンの内容
絵の対象物 ヒント
機関銃(キカンジュウ) 戦いの武器
琴(コト) 楽器
親指(オヤユビ) 体の一部
電子レンジ(デンシレンジ) 電気製品
セミ 昆虫
牛(ウシ) 動物
トウモロコシ 野菜
ナベ 台所用品
はさみ(ハサミ) 文房具
トラック 乗り物
メロン 果物
ドレス 衣類
クジャク 鳥
チューリップ 花
ドライバー 大工道具
椅子(イス) 家具
[注]
●認知機能検査の記憶に関するテストには次の二つがあります。
・絵に描かれていた対象物を16種類思い出して書く。
・ヒントが示された欄に該当する絵に描かれていた対象物を16種類思い出して書く。
2. 状況把握
・全てを丸暗記することは出来ない。何かに紐付けるか、ストーリーを作らないと覚えられない。
・ネットでは暗記の方法として語呂合わせが紹介されているが、長すぎることと語呂合わせ自体がピンと来ず覚えられない。
・100%出来ても翌日には間違える。下の例が多い。
・4セットそれぞれの内容が混ざってしまう。パターンCのなかにそれ以外のパターンの対象物を記述してしまう。
3. 自分なりの工夫
・自分が覚えられる短いストーリーを作る。ストーリーのロジックがわかりやすければ長くても良い。
・絵の順番で覚える。絵の配置を覚える。絵のイメージを思い浮かべる。
・絵の前後2、3枚でストーリーを作る。
・各パターンには動物、電気製品、乗り物等のヒントがあり、そのヒントごとにストーリーを作る。
・各パターンの先頭は戦いの武器であり、これを各パターンの旗印とし、丸暗記する。パターンAは大砲、Bは戦車、Cは機関銃、Dはカタナである。
4. 工夫の具体化
・「機関銃」、「琴」、「親指」⇒機関銃のごとく、琴を親指で鳴らす
・電気製品は、パターンAはラジオ、Bはステレオ、Cは電子レンジ、Dはテレビであることを覚えておく(→何故か製品が古いですね)。
・昆虫と動物は組み合わせて連想をしながら全てのパターンを覚える。Aはテントウムシ・ライオン(小さな虫と最強の動物)、Bはトンボ・ウサギ(双方とも目に特徴、360度視野を持つ)、Cはセミ・ウシ(ウシの額にセミが止まる)、Dはカブトムシ・ウマ(カブトムシがウマを威嚇)
・野菜と台所用品は何かと紐付けて全てのパターンを覚える。Aはタケノコ・フライパン(丸暗記するしかない)、Bはトマト・やかん(トンボ、ウサギの目の続き→丸い)、Cはウシ・トウモロコシ(出だしのヒントの武器が機関銃→機関銃でミナゴロシ(ミナゴロシをトウモロコシに結びつけるには無理があるがなんとなく結べつけやすい))、Dはカボチャ・包丁(出だしのヒントの武器がカタナ→カボチャを包丁で切る)。
・トウモロコシをナベで煮る。
・「ハサミ」、「トラック」、「メロン」、「ドレス」⇒ハサミでトラックの絵、夕張のメロン、ドレスを切る。ハサミとドレスを結びつけておく。
・衣類は、Aはスカート(スカートでオートバイには乗れない)、Bはコート(ヒコウキにはコートが似合う)、Cはドレス(ハサミとドレス)、Dはズボン(ヘリコプターに乗るのにはズボン)⇒「ドレス」は「衣類」のパターンCであることを覚えておく。
・鳥は、パターンAはニワトリ、Bはペンギン(←ペンギンの貯金箱をカナヅチで壊す)、Cはクジャク、Dはスズメであることを覚えておく。うるさい鳴き声から静かになり、最後はまたうるさくなる。
・花は鳥と連想させる。パターンAはニワトリ→バラ(ニワトリがバラをバラバラにする)、Bはペンギン→ユリ(立ち姿を連想)、Cはクジャク→チュリップ(優雅さ)、Dはスズメ→ヒマワリ(ピーチクうるさくて大きく広げる)。
・家具は、パターンAはベッド、Bは机、Cは椅子、Dはソファーであることを覚えておく。大きいものから小さいものになり、最後はまた大きくなることをイメージする。
・大工道具は家具と連想させる。パターンAはベッド→ペンチ(で締め付ける)、Bは机→カナヅチ(で組み立てる)、Cは椅子→ドライバー(で作る)、Dはソファー→ノコギリ(で切るなんてとんでもない)。
5. 繰り返しの練習
・2週間朝晩2回繰り返す。
・間違えた場合は、ストリーを練り直す。
・新たな課題は記憶の中にセットごとに絵が混じること。
→完全を狙わない。繰り返して間違いを正す。新たなストリーを作り直す。
6. 補足
本番自体の合格基準が低いため、全部覚える必要は無くほとんどの人が合格します。
ここでは、自分の記憶力の低下を補い、人の名前とか、本の内容等生活の中での覚え方を体得するための試行が目的でした。「何かに結びつける」、「自分が理解できるストリー」を作ることがキーワードのようです。本ページが同輩の方々の参考になればと思います。